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1年生への読み聞かせ

  • 執筆者の写真: 杉本 詠美
    杉本 詠美
  • 2024年12月2日
  • 読了時間: 5分

 わたしの住んでいる区では「図書開放」という取り組みがあり、放課後や学校の休日、長期休暇中に児童はもとより、地域のみなさんにも小学校の図書室を利用していただけるようになっています。わたしはその運営をするスタッフのひとりです。開放図書委員は学校の授業時間でも長年、1年生に定期的な読み聞かせをしてきましたが、コロナ禍で何年にもわたってそれが中止されることになり、その後も、授業時間に余裕がなくなったとのことで、読み聞かせの時間をとっていただくことができなくなりました。今年度は、再来週に初めてその機会をもっていただけることになりました。さて、何を読もうかな。


 今日、PC内で探し物をしていて、こんなメモ書きを見つけました。何年前か憶えてもいないメモで、Facebook にだも投稿しようとしていて、そのままになっていたんじゃないかと思います。プログラムからして、夏休み前のおはなし会のようです。


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開放図書委員による1年生への読み聞かせ、今日は先生方からの希望で、1組2組べつべつにやりました。

今日読んだ絵本は……

『やさいさん』(tupera tupera)

『まめうしのおかあさん』(あきやまただし)

大型絵本『ありとすいか』(たむらしげる)

『おっきょちゃんとかっぱ』(長谷川摂子/降矢奈々)

紙芝居『コッコおばさんのおばけのアイスクリーム』(仲川道子)

『ぼうしとったら』(tupera tupera)

『はなびドーン』(カズコ・G・ストーン)

 わたしはおっきょちゃんと花火の絵本を読みました。今日は盛りだくさんでしたが、みんなとてもよく聞いてくれました。

 よくあることですが、終わりに、どちらのクラスでも先生が子どもたちに感想をたずねました。かたや大ベテランと言っていい経験豊富な女の先生、かたや女子高生か大学生にも見える、若い新任の先生。どちらのクラスでも活発に子どもの手が上がり、先生がつぎつぎと指していきます。

「楽しかったです」

「おもしろかったです」

「かっぱの本の最後がよかったです」

「おばけの本がおもしろかったです」

「いっぱい聞けて、楽しかったです」・・・

 これはベテラン先生のほう。先生はたまに「かっぱの本、ちょっとこわかったですけど、最後よかったですね」とか「あんなおばけだったら出てきてほしいですね」などと言葉をはさみます。

 若い先生のほうは、感想をたずねるときに、こんな条件を出しました。「今日はたくさん読んでいただいたので、どの本のどんなところがどうだったか、というのを教えてください」すると、子どもの感想はこんなふうになります。

「まめうしがすっごく小さいのがおもしろかった」

「かっぱのお話で、最後、おかあさんのところにもどれてよかったなと思いました」

「すいかの本で、ありはかしこいなあと思いました」

「ぼうしの本で、ぼうしをとったらちょんまげとか変なのが出てきてびっくりしました」・・・


 さらに先生は「ありのどんなところがかしこいと思いましたか?」などとたたみかけて質問をし、そこからほかの子もまじえて、感想がさらにひろがっていきます。

 実のところ、こういうふうに感想を引きだせる先生はほんとうに少ないのです。子どものほうに感受性の豊かな子や表現力の豊かな子がいて、すてきな感想を聞かせてくれることもありますが、どの子も「楽しかった」「おもしろかった」以外のことが言えるクラスとなると、ほとんどありません。読み聞かせの時間というと、「聞く姿勢」ということにひどくこだわった指導をされる先生のほうがむしろ多い気がします。「姿勢をよくして聞く」「黙って聞く」「長時間だらけずにぴしっとした姿勢を保つ」、あるいは国語学習の面から、「話の要点を聞き取る」「内容をきちんと理解する」ということに重点を置く先生もいらっしゃいます。ただ、わたしたちは開放図書委員という立場から、子どもたちに本を楽しんでもらいたい、だれかに読んでもらうことを楽しんでもらいたい、とばかり思うので、感じたことを具体的な言葉にして再確認したり、たがいの感想を共有してさらに思いをふくらませたりすることをうながす若い先生のやり方には、とても好感がもてました。

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 子どもの貧困や格差の問題が広がっていることを思うにつけ、学校教育で読む力をつけること、自然に本を読む習慣をつけることのたいせつさを感じます。けれど、授業としての「読書」の時間が、ただ本を借り、読書ノートに記録し、返すというだけの時間になっていることもめずらしくありません。借りる本を決められなくてうろうろしている子に「なんでもいいから早く決めなさい」と言うだけで放置している先生も、残念ながら少なくありません。学校図書館をしっかり利用してほしい、生かしてほしいと思いますが、そもそも小学校の先生がたはその方法を学んできているのでしょうか。わたしは大学で、中学と高校の国語と英語の教員免許をとりました。当時一緒に住んでいた友人は、小学校教員の免許をとり、いまも教師として働いています。でも、わたし自身、読書指導について教えていただいた記憶がありません。集中講義の宿題で「作文ノート」を作るように言われ、そこに読書感想文のページも入れたことは憶えていますが、それくらいです。同居の友人も読書指導についてとくに学んでいるようすはありませんでした。いまはどうでしょうか。知識をもった教員が育ち、よりよい指導ができる方向に向かっているでしょうか?

 どの学校にもあり、児童、生徒の誰もが自由に使える学校図書館。行政も、現場の先生がたも、教員を養成する大学も、これを活用するということに本気で取り組んでもらえたらと、つくづく考えてしまいます。


 12月になったので、クリスマスツリーを出しました。この時期に読んでもらえたらと、クリスマスのシリーズも並べてみました。


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