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『悲しみは羽根をまとって』

  • 執筆者の写真: 杉本 詠美
    杉本 詠美
  • 2月15日
  • 読了時間: 2分

 もうひとつ、こちらは桑原洋子さんの訳です。お手伝いとも言えないほどのお手伝いというか、翻訳者と一緒に頭をかかえ、一緒にあれこれ調べ、またふたりで頭をかかえ、意見をかわし、うーんとうなってまた頭をかかえして伴走者をつとめさせていただいた本が刊行になります。



 これはとにかく「大変だった」としか言いようのない作品ですが、五里霧中のなかで始まったとも言いたくなるくらいの混迷の翻訳作業のなかから、訳者の桑原さんのつむぎだす言葉に、何かの天啓を受けたような、何かの確信、もしくは核心をつかんだかのような雰囲気が徐々にただよっていったことに感銘を受けました。まさに訳者の覚悟。そこまでの覚悟のないわたしはすっかり混迷のなかに置いてきぼり状態でしたが、苦しい道を一緒にたどれたことが少しでも訳者の支えになれたとしたら幸いです。


 第一部冒頭の、ひらがながつづく子どもたちの言葉の部分、「わかち書きを入れたら?」という提案がうまくいったくらいがお役にたてた点かな。いや、そのくらいのことは桑原さんなり編集者さんなりが、じきにお気づきになったでしょうね。わたしとしては、ただただ勉強させていただきました。


 本の内容については、早川書房のサイトに詳しい情報が出ていますので、そちらをどうぞ。




 3つめのリンク先で桑原さんのあとがき全文が読めます。また、そこに書籍の1ページの画像も載っています。そこを見ていただくだけでも、もうこの作品の訳しづらさがわかっていただけようというもの。これが延々続きます。桑原さん、ほんとうにお疲れさまでした!

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